首と頭が長く、長い四肢をもつ。角はない。各脚とも第3指を残し他の指は退化している。よく発達した蹄(ひづめ)をもち、硬い土の上を走ることができる。長い尾と、頭から首の上部にかけての鬣(たてがみ)を除くと、全身の毛は短いが、ある程度の寒冷地での生活にも耐えられる。優れた嗅覚をもつが、毒草や血のにおいなどを嗅ぎ分けることはできない。顔の両側に目が位置するため視野が広いが、反面、両眼視できる範囲は狭いため、距離感をつかむことは苦手とする。走るときに背中が湾曲しないため、乗用に用いることができる。 一般に、立ったまま寝る事でも知られるが、本当に安全な場所であれば、横になって休むこともある。草食性であり、よく発達した門歯と臼歯で食べ物を噛み切り、すりつぶす。ウマは後腸発酵動物であり、反芻動物とは異なり胃は一つしかもたない。しかし大腸のうち盲腸がきわめて長く(約1.2m)、結腸も発達している。これらの消化管において、微生物が繊維質を発酵分解する。胆嚢がないことも草食に適している。 なお、日本ではウマはニンジンが好物だとされることが多いが、国によってリンゴや角砂糖(トルコ)など様々に言われており、硬くて甘味の強い食物全般を好むとされている。 |