オスであれば体重は250キログラムを超えることもあり、ネコ科ではトラに次いで2番目に大きな種である。現在の主な生息地はサブサハラであるが、インドのジル国立公園のインドライオンは絶滅危惧である。北アフリカや西南アジアでは有史時代に姿を消している。よく見られたのはまずアフリカで、それから西ヨーロッパからインドにかけてのユーラシア、そしてユーコンからペルーまでのアメリカだった。飼育個体は20年以上生きることもあるが、野生のライオンの寿命はより短く、特にオスが10年以上生きることは稀である。縄張りをめぐって他のオスと常に争うために傷を負い、それが寿命を大きく縮める原因となる。典型的な棲息地としてサバンナと草原地帯が挙げられるが、茂みや森などに棲む場合もある。ライオンは他のネコ科の動物にはあまり見られない社会性をもっている。メスと子ライオン、そして少数の成熟したオスがプライド群れ)を形成する。メスの集団が連係するのが狩りの特徴であり、おもに大型の有蹄動物を襲う。ライオンは捕食者の頂点でありまた象徴的な存在であるが、機会さえあれば屍肉も漁る。ライオンが人を襲うことはほとんどないが、その犠牲者がいることは知られている。 |